ABOUT

はるばる屋は基本的には、「民芸品店」ですが、ここでは、北と南のインド映画、インドはじめアジア、中東などの音楽CDなどを紹介していきます。

はるばる屋は今年45年目を迎えました。
「初めて母に抱かれて吉祥寺の本店に伺ったのは1才ですから……」と開店の時のポスターの前で語る初老の婦人。

『雨の匂いが、風の煌(きらめ)きが、花々の寡黙な想いが……、ひとつひとつのものに静かに籠められているのです。
太古、あらゆる道具たちがそうして生まれて来たように、これらのものたちは、真昼の陽光に唄い、夜の咆哮に息ひそめる人間の手と掌(て)が穀物を作るときの確かさで大地から紡ぎ出していったのです。だから小指にさえ満たないちっぽけなものまでがしっくりと大地と溶け合ってしまう不思議がくりひろげられるのでしょう。
さはあれ、吉祥寺のエトランゼよ、いまおまえが手にしている物を造った異邦の人の名をおまえは知るまい。』

今は亡きポスターの作者・黒内直氏に誇れるのは、私たちの今の思いが開店から全く変わらないことです。


倉庫の宝物たちを手放すことを決めてから、半年近くは何もできませんでした。
独立していく子供たちは美しく逞しい。
娘たちを嫁がせた亡き父が偲ばれます。

ショップ開始は2020-6月を予定しています。
スタジオがなくて、四苦八苦の撮影。お許しください。

2020-5-28
加藤順子